「ムーンライトながら」と「都電荒川線」

2008.12.26・27


 昨年に続いての東京出張。ところが予算が昨年以上に厳しく、はっきり言って自腹です。それならということで、昨年以上に切りつめ、「青春18きっぷ」で「ムーンライトながら」を利用することにしました。
 「ムーンライトながら」は、岐阜県の大垣から東京までの夜行快速で、指定券510円プラス運賃で行けます。運賃も「青春18きっぷ」を使えば、11,500円。

 
ここで、どうせ「青春18きっぷ」を使うのなら、ちょっと遠回りして見よう、という悪い癖が出て・・・それが吉と出るか凶と出るか。では、こてっちゃんの旅(その5)をどうぞ。


 東京までの往復乗車券を買ってしまうと、○○線経由とルートが決まってしまいます。青春18きっぷは、普通列車に乗り放題。それならと、つい余計なことを考えてしまいます。「ムーンライトながら」の始発駅は大垣。そこへ行くには、▲加古川まわりで東海道本線経由▲谷川回りで福知山線経由▲福知山から山陰本線で京都経由などが考えられるのですが、決行したのは▲福知山から小浜線回り敦賀経由のルートです。少し早めに出て、敦賀から湖西線で一旦京都の山科まで出て、大垣へ向かうという、琵琶湖ほぼ一周プランも追加してみました。
 谷川、福知山、東舞鶴と電車を乗り換え、敦賀に着きました。ここから湖西線経由の新快速に乗る予定だったのですが、ホームに福井行きの普通電車が停まっています。かまぼこのような丸い天井、押し開きのドア。これは、かつて夜行特急として走っていた583系の改良型の電車です。ちょっと乗ってみたくなりました。どうせ京都の山科まで出る時間の余裕があるのなら、福井まで往復できないかと。時刻表を調べると、福井まで行ってしまうと「ムーンライトながら」に間に合わないけれど、福井の一つ手前の越前花堂で折り返せば間に合うことが分かりました。

 「青春18きっぷ」と、「ムーンライトながら」の指定席券  敦賀駅に停まっていた福井行き普通電車。

 もともと電車の寝台特急です。客席の上には寝台が折り畳んである棚がそのまま残っています。まあ、それがどうしたと言われればそれまでですが。満足した気分で、敦賀駅で買った焼き鯖寿司をほおばり、ビールを飲み、計画通り越前花堂でおりて登り列車に乗り換え、とここまでは順調でした。ところが・・・ 

 敦賀と新疋田間で落石警報機が作動したとかで武生駅で1時間足止め。これでは「ムーンライトながら」に間に合いません。計画どおりにしておけば良かったと思っても、後の祭りです。京都か名古屋で最悪、朝まで「駅宿」しなければいけません。
 なんとか大垣駅の「ムーンライトながら」発車時刻に間に合わせなければいけません。「青春18きっぷ」は急行や特急に乗れないので、別料金を覚悟で後続の特急「しらさぎ」で米原へ。米原到着も遅れたため、米原に臨時停車する最終の「のぞみ」に乗って名古屋へ。なんとか名古屋駅に先回りすることができ、始発の大垣から「ムーンライトながら」に乗れなかったことが心残りですが、なんとか名古屋発の時刻に間に合いました。

 「ムーンライトながら」は東京に5:05着。早く着きすぎるので、南千住まで行き、一度乗ってみたかった「都電荒川線」に乗り、早稲田まで行きました。東京都内を走るちんちん電車も、乙なものです。

 帰りが、また東京23:10発ということで、時間を潰すのに苦労しましたが、何とか無事に乗ることができました。

 「ムーンライトながら」には、名古屋駅から乗車することに。  一度乗ってみたかった、都電荒川線。
 寝台特急「富士」「はやぶさ」も2009年3月で廃止。(東京駅) 3月からは「ムーンライトながら」も季節列車に。(東京駅)

こぼれ話

 電車が止まって、駅で一夜を明かす人のニュースをよく見ますが、いくら「青春18きっぷ」の旅といっても、まさか自分がそのような場面に追い込まれるとは夢にも思いませんでした。最初は落石警報機が作動したため、歩いて線路を点検しているために遅れているという車内放送でしたが、特急「しらさぎ」の車内放送では、前の列車に急病人が出て臨時停車したために遅れたとのこと。どちらが本当なのかわかりません。なんとか予定の列車で東京に行くことができましたが、綱渡り状態でした。もう30分列車が足止めしていたら、米原か名古屋に「駅宿」間違いなしでした。
 25日から28日まで4日間の旅でしたが、寒波到来による悪天候もあって、列車がほとんど定刻より遅れていました。


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